人と仕事People & Work
車両の仕事/工場
大きな事業を陰で支える仕事
車両部 車両総合事務所 整備区
関原 稔記
Personal
Data
- 所属部署
- 車両部 車両総合事務所 整備区
- 入社年
- 2018年
- 出身学科
- 機械工学科 卒
- 出身地
- 東京都
- クラブ活動・スポーツ歴
- 中・高・大と陸上競技部
- 私の性格
- 負けず嫌い
- 好きなこと
- スポーツ、お酒を飲むこと
- 苦手なもの
- 虫
- 趣味・余暇の過ごし方
- ランニング、魚釣り
- 好きな言葉
- 「勝たなくてもいいさ、ただ負けるな。負けるな」
Career Path
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2018年4月
入社
-
2018年7月
運転車両部
長津田整備区
入社理由
専門性を活かし、東急電鉄を縁の下で支える
私は中学1年から大学4年までの約10年間陸上競技部に所属し、大学では箱根駅伝出場を目指していました。多いときには1日60kmを走りこむこともあるほど、練習に没頭しました。最終的にメンバーに入ることはできなかったものの、大志を抱いて駆け抜けた学生時代は、かけがえのない時間です。しかしながら、「陸上競技」という狭い世界で長年生きてきた私にとって、就職活動は決して容易なものではありませんでした。「大きな事業を陰で支える仕事」を就職活動の軸にしていたものの、陸上以上に夢中になれるような仕事には出会えない日々。
それでも根気強く就職活動を続ける中で、一つの魅力的な仕事に巡り会えました。それが東急電鉄の車両整備の仕事です。鉄道車両の整備であれば、大学時代に専攻していた機械工学の知識を活かすことができ、何より大きな事業を陰で支える魅力的な仕事です。幼少期に田園都市線を頻繁に利用していた私にとって、東急電鉄は馴染み深く、「この鉄道を縁の下で支えたい」と思い入社を決意しました。
仕事内容
スキルを磨く、車両との「会話」
私が所属している整備区では、車輪チームや台車チームなど大きく6つの担当に分かれ、それぞれが車両の細部まで点検・保守を行っています。なかでも私は、車輪チームにて車輪の点検・保守を行っています。
電車の車輪は、「軸受け」と呼ばれる車輪の回転を助ける部品が外側に付き、「駆動装置」と呼ばれる動力を車輪に伝える部品が内側に付きます。これらの走行に関わる装置は、走行中に不具合が生じてしまうと大きな故障を引き起こし、営業線を止めてしまう原因になりかねません。そのため、普段から部品一つひとつを、慎重かつ確実に点検することが求められます。
また感覚による作業も重要です。同じ装置とはいえ、全てが同じ整備方法だとは限りません。配線の取り回し方や装置から聞こえる音などは、同じ装置でも車輪ごとで異なります。先輩から教わる作業を目で見て、耳で聞き、自分で考えることを日々意識しています。車輪との「会話」が、技術者として成長していくために必要なのだと思います。
仕事のやりがい
「当たり前」をつくる仕事
電車が安全に走行できるよう、メンテナンスをするのが私の役割です。したがって、自分の整備した電車が何事もなく、元気に走っている姿を見ると嬉しくなります。苦労して組み立てた部品や、試行錯誤を繰り返して修理した部品が故障することなく稼働し、大きな車両を動かしている姿を見られるのは、この仕事ならではの醍醐味だと思います。通勤や通学の日常からレジャーまで幅広くお客さまの生活を支える仕事はそう多くありません。
また他の鉄道会社と相互直通運転を行っている路線では、沿線以外にお住いの方も東急の電車を利用しています。現代社会に電車は必要不可欠であり、動いていることが当たり前とされています。当然の存在であるため、ミスは許されず、プレッシャーもかかります。そんな責任の大きい仕事だからこそ、誇りを持って取り組めています。
苦労すること
様々な困難が、自分を成長させると信じて
整備区では電車を細部まで分解する「最高検査」を行っており、年間約300両の車両を整備するにあたって、細かな定期工程が組まれています。私の所属する車輪チームが担当しているのはその工程の一部であるため、別チームが作業を行う次の工程を見据えてスケジュールを組み、作業しなければなりません。また部品交換を他社に委託することもありますので、定期工程以外にも多くの納期を把握する必要があります。全ての作業を把握したうえで、どの車輪を優先的に点検すべきなのか判断します。経験不足がゆえに判断が難しく、苦労します。
また、時には営業線で走っている電車に不具合が生じて車輪を交換する作業も出てきます。そうすると、スケジュールは組み直さなければなりません。どのような仕事でも必ず、不測の事態が生じてしまうことがあります。非常に困難で、苦労も多くありますが、それも自身の成長に欠かせない経験だと思っています。
成長を感じる時
長距離走も仕事も、「4C」が欠かせない
学生時代の恩師から、自己の成長に必要な「4C」を教わりました。「Chance」 「Challenge」 「Change」 「Champion」です。何事もチャンスを掴み取らなければ始まらず、そして果敢に挑戦し、自分の行動を変えていく先に頂点がある。それこそが成長の基本である。といった意味です。箱根駅伝優勝を目指していたチームで、恩師から贈られた言葉ではありますが、仕事にも通じています。車両の整備は初めて経験する作業が多く、専門性が高いため、初めから上手くできることはほとんどなく、車両の構造を把握するだけでも一苦労。しかしそんな状況下でも、与えられた仕事に対して、先輩からのアドバイスや自分で考えたやり方を基に果敢にチャレンジし、試行錯誤を繰り返して行く中で、上手く仕事が進められると自信がつきます。当然のことではありますが、できなかったことができるようになると、自分の成長を実感します。
今後の目標
自分ならではキャリアを築く
当社では車両技術員として入社後はまず、車両総合事務所 整備区で勤務します。そこから先は整備区で車両整備に関わる専門性を深める人もいれば、運行前後の電車に異常がないかを調べる検車区へ異動する人など、それぞれのキャリアを歩むようになります。私も今後は検車区へ異動して経験を積み、ゆくゆくは東急線全車種の整備に携わりたいと思っています。また検車区では構内線の運転が必要になるため、構内線限定の運転免許取得も考えています。その運転免許を取得すると、営業線の運転士を目指すチャンスも生まれ、キャリアの可能性が広がります。整備の質をより上げるためには、実際に車両を運転する経験も必要です。免許を取得し、運転士として車両を扱うことでさらに視野を広げることが目的です。また様々な知識を身に付けた後、車両の改造や設計業務にも携わりたいと考えています。多くの業務を担当し、自分ならではのキャリアを「走る」ことが私の目標です。
印象に残るエピソード
Episode
社内行事で、コミュニケーションが活性化
車両総合事務所では、1年間に様々な行事が行われます。職場旅行などの懇親会や、部署対抗で行う運動会、野球大会、駅伝大会など様々です。私は長距離選手だったこともあり駅伝大会に参加しました。大会当日は1区を任され、2位と1分以上の差をつけ区間賞を獲得。チームも準優勝しました。個人の記録としても歴代最高タイムだったようですが、大会を通して他部署の方々に名前を覚えてもらい、声をかけられる機会が増えたことが何よりの思い出になっています。多くの方と円滑にコミュニケーションを取ることができるようになり、仕事の進め方や考え方を学ぶ機会も増えました。
どんな仕事も一人で完結させることはできません。仲間の協力がなければ良い職場をつくることができず、ミスや故障の原因となります。今回は偶然、駅伝大会という形でしたが、今後は他の行事にも参加することで、社内の連携力向上に貢献したいと思います。
ある日の私
On Duty
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07:50
起床。ニュースを見ながら身支度を済ませ、朝食を持って出勤。
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08:30
出社。作業服に着替えてアルコールチェック。健康状態チェック表に記入。
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09:00
始業。班で一日の流れを確認したのち点呼。その後に全体朝礼を行う。
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09:30
作業を開始し、工具や機械などの始業準備を行う。歯車やベアリングに傷が無いか、細部まで注意深く点検。
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11:00
小休憩。コーヒーを飲みながら10分程度休み、心と身体をリフレッシュ。
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12:30
ランチタイム。食べるのは朝に注文した仕出し弁当。温かいご飯とみそ汁が胃に沁みる。
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13:15
午後の作業を開始。一日の目標作業まで気を引き締めて行う。
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15:30
班ミーティング。班員で週間予定や作業の進捗状況を話し合う。仕事をするうえで報告・連絡・相談は欠かせない。
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17:40
退社、職場で入浴。大浴場で心も体もリフレッシュ。ロッカーでトレーニングウェアに着替えてランニング。毎日10㎞程度を走る。
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19:30
週末には学生時代の友人と居酒屋で一杯。近況報告や昔話で話が尽きない。
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24:00
就寝。心安らぐ音楽を流しながら一日を振り返り、質の高い睡眠を心掛けている。
思い出の一枚
Off Time
学生時代の友人とディズニーシーへ行った時の一枚。ディズニーホテルのラウンジでお酒を飲んだり、パークで遊んだりすると、日頃の疲れが吹き飛びます。左端が私。
私の必携品
Essentials
仕事用財布
財布の中には資格証や印鑑が入っています。作業にはクレーンやフォークリフトが必要不可欠。運転する際は必ず携帯します。