人と仕事People & Work

駅係員の仕事/駅係員

注目の渋谷駅で、
安全で快適な最善の駅サービスを提供

菊地 周人

Shuto Kikuchi

所属部署
運輸部 渋谷駅
入社年
2015年
出身学科
経済学科 卒
出身地
福島県
クラブ活動・スポーツ歴
野球部、野球サークル
趣味・余暇の過ごし方
野球、ランニング、筋トレなどで体を動かす、旅行、買い物
私の性格
好奇心旺盛
好きなこと
野球、カラオケ
苦手なもの
パクチー
好きな言葉
「凡事徹底」「継続は力なり」

Career Path

  • 2015年4月

    入社

  • 2015年5月

    運輸営業部
    渋谷駅

橋本 莉奈

Rina Hashimoto

所属部署
運輸部 渋谷駅
入社年
2015年
出身学科
化学科 卒
出身地
千葉県
クラブ活動・スポーツ歴
陸上部、トランポリン部に所属
趣味・余暇の過ごし方
撮りためたテレビ番組鑑賞、食べ歩き
私の性格
明るい、楽観的
好きなこと
テレビでスポーツ観戦、お酒を飲むこと
苦手なもの
納豆
好きな言葉
やってみればなんとかなる

Career Path

  • 2015年4月

    入社

  • 2015年5月

    運輸営業部
    渋谷駅

東急電鉄への入社理由を教えて下さい。

やりたいことに挑戦できる会社

私は父親と兄が鉄道会社に勤務している影響で、就職に際して鉄道会社をメインに考えました。鉄道会社を見ていくと、会社によっては、駅係員を経験してから、車掌、そして運転士を目指すことを義務づけられていたり、反対に、ずっと駅係員としてやっていくことが決められていたり、入社時点でキャリアプランが決められている会社も多いようです。しかし、東急電鉄はそれらの会社とは異なり、入社後社内公募等があり、自分が進みたいキャリアを選択して挑戦できるシステムで、そこに魅力を感じました。

駅係員から車掌、そして運転士になるというキャリアアップはもちろん、駅係員として、係長や主任へのキャリアアップを目指したり、また、鉄道エキスパート職で入社しても、社内公募等により本社で働けるチャンスがあるなど、自分がやりたい道を選択して働けます。

会社説明会で「やりたいことに挑戦できる」と聞き、その言葉に惹かれた私ですが、入社して社員として働いている今も、その言葉を胸に挑戦を続けています。

相互直通や街づくり。今後の成長性が魅力

私は理系出身ですが、就職活動では技術職にこだわらず、営業職など幅広い業種で自分に合った仕事を探そうと、多くの会社を訪問しました。しかし、営業職などの事務職では、理系という理由だけであまり歓迎されませんでした。その中で、出会ったのが当社です。東急電鉄では、理系という固定概念にとらわれずに、私自身を見てくれていると感じました。説明会の内容でも今後の成長性を感じ、興味が深まっていきました。

成長の可能性を感じた理由の一つは、他社路線との相互直通先が多いこと。日吉に住む友達がいましたが、どこで待ち合わせをしても電車1本で来ることができるので、東急線の利便性の高さを感じました。2022年度には相鉄線とも相互直通し、さらに利便性が高まりました。

そしてもう一つが、沿線の街づくりです。高層ビルが次々と完成する渋谷や、庶民的な商店街が残る街など、沿線にはさまざまな顔があり、大きな魅力になっています。

現在の仕事内容を教えてください。

駅係員として幅広い業務に対応

現在、大規模な改装が進む渋谷駅で、駅係員として勤務しています。私たちの仕事は、改札でお客さまのご案内をする改札業務、ホームで安全を確保するためのホーム案内業務、落とし物・お忘れ物を取り扱う遺失物業務、電話応対や車椅子をご利用のお客さまのご案内を行う室内業務、定期券うりばで定期券を取り扱う業務、駅としての売り上げを管理する納金業務など多岐にわたります。

駅係員は、「勤務交番表」というシフト表に基づいて勤務しています。渋谷駅では、AからE交番まで区分され、新入社員は改札業務やホーム案内が中心のE交番から入り、経験や実績を積むに従って、納金業務を伴うD交番、定期券を取り扱うC交番へと、任される業務の幅が広がっていきます。現在、私はC交番で、改札業務、ホーム案内業務、遺失物業務、定期券を取り扱う業務、納金業務を担当しています。

イレギュラーな事案にも対応

私も、渋谷駅で駅係員として勤務をしています。改札では目的地までの行き方や、お店やコインロッカー、公衆電話など駅構内の施設についてのご案内が中心ですが、迷子や具合を悪くされた方の対応など、イレギュラーな事案にも対応しています。

渋谷駅は利用されるお客さまの約半分が外国人というほど、多くの外国人が訪れます。簡単なご案内は英語で対応しますが、定期券の払い戻しなど説明が複雑な内容の時は、翻訳アプリを活用したり、電話でオペレーターを介して対応したり、インバウンドチームが作成したご案内のボードなどを使用して対応しています。

ホーム上では列車を安全に発着させる仕事を行っています。行先の放送やホーム上の安全確保のご案内が主な業務ですが、車椅子をご利用のお客さまや白杖をお持ちのお客さまをサポートすることもあります。

仕事のやりがいについて教えてください。

「ありがとう」の言葉がやりがいに

駅係員は多くのお客さまと日々接する仕事なので、お客さまから「ありがとう」の言葉をいただいたり、喜んでいただいた時は大きなやりがいを感じます。先日、日本語が話せない外国人のお客さまが、携帯電話を失くし困っていました。私は拙い英語で紛失した状況を何とか聞き出し、幸い携帯電話を見つけお客さまに渡すことができました。お客さまは私の手を握り締めて、とても喜んでくれました。言葉に自信はありませんでしたが、親身になって一生懸命対応した結果、いただいた「ありがとう」の言葉は大変嬉しく、自分の業務に改めてやりがいを感じた瞬間でした。

また、小さいお子さまから手を振られることがよくあります。そんな時は、私たち駅係員に興味を持ってくれているのかな、カッコイイと思ってくれているのかなどと想像し、思わず笑みがこぼれます。子供たちが憧れるような駅係員を目指して、日々精進していこうと思っています。

成長を目指して、日々の業務に向かう

私も一番嬉しいのは、お客さまに「ありがとう」と言われた時です。中には、お礼を言うために、後日わざわざ来駅される方や、お客さまセンターにお礼の電話を下さる方もいます。その言葉で、自分自身がお客さまに寄り添った対応ができていることを確認でき、自信にもなりますし、もっと頑張ろうという気持ちが涌いてきます。また、指導をした後輩の成長を感じる時も、とても嬉しい瞬間です。今年度は若手社員の教習を行いましたが、指導することで、自分自身の勉強にもなり、成長することができました。

以前できなかったことができるようになり、新しい業務を覚えるたびに、自分の成長を感じています。学ばなければならないことはまだまだ沢山あるので、一つずつ努力していかなければいけないと思っています。

仕事で苦労する点はどのようなことですか?

あらゆる状況に的確に対応

私たちは駅係員として、お客さまの求めるサービスを的確に、しかも迅速に提供すべく努めています。お客さまは、毎日利用される方や遠方からの方、あるいはお年寄りやお子さま、外国人など本当にさまざまで、一人ひとりのお客さまを見ながら、それぞれのお客さまに合ったサービスを提供することには苦労しています。

また、予期せぬアクシデントの対応も重要です。事故や自然災害で運転見合わせやダイヤ乱れが発生した際は、改札窓口やホームが大変混雑します。お客さまの安全を守るため、刻々と変わる状況を判断し、素早く行動しなければなりません。入社1年目には、東横線の停電と田園都市線の人身事故による運転見合わせ、ゲリラ豪雨による渋谷駅の冠水が同時に起きたことがありました。入社間もなかった私は、上手く対応できず、自身の未熟さを思い知らされました。しかし、この貴重な経験が役立ち、現在は異常時にも落ち着いて適切な行動を取れるようになりました。

体調管理も大切な仕事

駅係員には泊まり勤務があります。この時は、どうしても睡眠時間が短くなってしまい、もともと朝が弱い私にとっては辛く感じるときもあります。そのため朝対策はいろいろな工夫をして業務に支障がないようにしています。

改札業務で対応に苦慮するのは酔っているお客さまで、警備員と協力して対応することもあります。駅の業務は多岐にわたっており、マニュアルだけではなく、さまざまな状況への対応力が求められます。また、新しい対応法の導入や、新しい企画乗車券、機械の更新などもあり、すでに入社したときと異なるものも多くあります。変わっていく新しいことを学ぶのは、楽しくもありますが、大変なことの一つです。

成長を感じるのは、どのような時でしょうか?

周りから期待される存在に

入社3年目になった時、初めて新入社員の指導係を任されました。業務の説明の仕方や伝え方を考えることは、自らの業務の見直しにもつながり、自分の成長にも役立ったと思っています。そして、担当した後輩が見極め試験に合格し、無事に独り立ちした時は、後輩を育てる喜びを実感しました。

また、本社担当者と駅係員で構成される「インバウンドチーム」への派遣が決まった時も、自身の成長を感じました。それまでは、日々、体当たりで夢中に業務に当たっていましたが、インバウンド対応という全社的なプロジェクトに、渋谷駅の代表として任命されたのです。責任のある仕事を任され、周りから期待される存在になれたことにやりがいを感じています。

緊急事態にも冷静に対応

日々、イレギュラーな出来事に出会い、対応を余儀なくされるのが駅係員の仕事です。ホーム案内をしている時、倒れている女性がいました。急いで寄り添い声をかけましたが、反応がなく目が痙攣しています。近くの係員と協力して、救急車を要請すると同時に、AEDを用意しました。新人時代なら、慌てたと思いますが、日頃からAED使用法の教習を受けていたので、落ち着いて心肺蘇生をすることができました。意識を取り戻したので、電気ショックを与えることもなく、私もほっと胸を撫でおろし、救急隊に引継ぎました。目の前で突然起こる緊急事態に冷静に対処できるようになったことで、自身の成長を感じることができました。

今後の目標、チャレンジしたいことは何ですか?

後進の指導とインバウンド対応に貢献

私が目指しているのは、まず、自分が得意とする接客術を活かして、駅係員として活躍することです。日々の業務を通して着実に成長し、また、業務内外の研修等にも積極的に参加して知見を広げることで、お客さまに寄り添ったサービスが提供できる人材になりたいと思っています。さらに、後進の教育や、環境整備を担う駅長になることを目指していきます。

そしてもう一つ、現在、参加しているインバウンドチームの活動を通し、すべての外国人のお客さまが満足できる駅づくりに貢献したいと考えています。まずは、新しい案内ツールの開発や改善提案により、すべての駅係員の外国人に対する苦手意識をなくしていくことを目指していきます。

女性として安心して働き続けられる会社

駅係員は、多くのお客さまはもとより、仲間である係員など、人と接することが多い仕事です。私は、人と接することが好きでこの仕事を選んだので、今後も駅での仕事を続けていきたいと思います。泊まり勤務などがある中で、女性で働き続けることができるのかと、心配される方もいると思いますので、私なりに女性目線の今後について書かせていただきます。

鉄道会社といえば運転士をイメージする人も多く、それを目指して入社する方も多いと思います。女性だからといって運転士になれる確率が低いことはなく、男性も女性も平等です。また、子供が生まれても、産休・育休制度などが整備されており、安心して働けます。最近では、男性も育休を利用する人が増え、育児に対する理解も深まってきました。また、産前休暇前は仕事の仕方にも配慮してくれますし、現場で継続して勤務することも選択可能で、本人の意向によりさまざまな働き方が用意されているので、働きやすい会社だと思います。

印象に残るエピソード

Episode

挨拶はコミュニケーションの基本

東急電鉄に入社して、上司や先輩、お客さまから、大きく2つのことを学ばせていただきました。まず、先輩や上司から叩き込まれたのは、「いつ、どこで、何があってもいいように、日頃から準備しておくこと」です。日々のルーティンの業務に追われ、お客さまへの対応をこなすだけでは、突然の事故やお客さまから想定外の質問をされた場合に適切に対処することはできません。あらゆる状況やさまざまなお客さまへの対応を具体的にイメージをして、準備しておくことの重要性を日々感じています。

そして、2つ目は“挨拶の大切さ”です。お客さま一人ひとりに寄り添ったサービス提供のためには、お客さまが何を求めているのかを適切に把握することが必要です。会話の入り口として、気持ち良い挨拶をすることは、会話をスムーズにし、お客さまのご要望を引き出しやすくします。職場内でも、自分から積極的に挨拶をすることで活気が生まれ、コミュニケーションが取りやすくなります。ごく当たり前のことであり、コミュニケーションの基本ですが、元気の良い挨拶を常日頃から心掛けています。

非常事態こそ、落ち着いた対応を

これまで一番記憶に残っているのは、まだ新入社員の研修中、渋谷駅が浸水した時のことです。夏のゲリラ豪雨のせいで地下に水が入り込み、改札内や駅務室の食堂、さらには寝室までも浸水して、水浸しになりました。

ちょうど退社をする時間で、駅務室に向かう途中、突然、目の前に大きな水たまりが出現しました。指導係の先輩が、渋い顔で「これは、帰れないぞ・・・」とつぶやいたのは今でも忘れられません。自動改札機も浸水して、電源を落とさなければなりませんでした。悪いことに、人身事故も重なり、駅は大混乱となりました。とにかく人であふれかえるホームに立った私は、指導係の先輩ともはぐれ、お客さまに囲まれました。自分が何をすべきかわからず、頭は真っ白になりました。

しかし、先輩方は落ち着いていて、私にも的確な指示をしました。そのような先輩の頼もしい姿を見て、非常事態が起きた時こそ、まずは自分が落ち着いて行動することが大切だということを学びました。

ある日の私

On Duty

菊地 周人の1日

  • 11:00

    起床。食事をとり、勤務に備える。

  • 12:00

    職場に向かう。通勤時間は約1時間。好きな音楽を聴いて気分を上げる。

  • 13:55

    出社。身だしなみは鏡を見ながらチェックする。ホーム案内の業務に就く。

  • 15:00

    改札に移り、お客さまのご案内にあたる。お客さまに満足していただけるよう、丁寧にご案内。

  • 18:00

    定期券うりばで定期券の販売。

  • 20:00

    休憩。夕食は同僚が作った「駅飯」をいただく。

  • 01:10

    営業終了。お客さまがいないか確認後、シャッターを閉める。
    仮眠時間。この時間にシャワーも浴びる。目覚まし時計は必ず2つセットしている。

  • 04:25

    起床。お客さまがいらっしゃる前に、構内巡回を行い、シャッターを開ける。

  • 05:30

    休憩。朝食をとり、残りの勤務に備える。ホーム案内、改札業務等。

  • 11:45

    退社。次回の勤務を監督者と相互確認する。

橋本 莉奈の1日

  • 09:00

    起床。テレビを見ながら家事を済ませ、お弁当を作る。

  • 12:50

    家を出る。通勤時間は40分程度。動画を見たり、ゲームをしたり、仕事が始まるまでは仕事のことは考えないようにしている。

  • 13:30

    出社。制服に着替える。

  • 13:55

    始業。ホーム案内業務から。車掌に合図を出し、安全に運行できるよう、お客さまには注意を呼びかける。

  • 15:00

    お忘れ物対応。渋谷駅にはお忘れ物専用の窓口があり、捜索・引き渡しなどを行う。田園都市線、東横線のホーム、改札、その他渋谷駅構内で拾得したお忘れ物を集約する。

  • 16:00

    以後17時半までホーム案内、お忘れ物の対応。

  • 17:30

    定期券うりばにて対応。発売・払戻しなどお客さまの話をよく聞いて対応する。金額が大きく、ミスをするとお客さまにも迷惑がかかってしまうので、気を引き締めて。

  • 18:30

    以後20時までお忘れ物・改札の対応。

  • 20:00

    1度目の休憩。持参したお弁当を食べる。夜は炭水化物はとらず、野菜中心で。

  • 21:00

    以後24時まで室内の電話対応、ホーム案内業務。

  • 24:00

    お忘れ物対応。最終列車から回収したお忘れ物の登録・傘の整理などを行う。

  • 01:10

    業務終了。お風呂に入り、柔軟体操を。
    就寝。女性寝室では話が盛り上がってしまい、睡眠時間が少なることも・・・。なるべく早く寝るようにしている。

  • 04:00

    起床。起きるのは辛く、朝が来るのが恨めしい瞬間。身支度を整え、朝ご飯のおにぎりを食べる。

  • 04:20

    起床点呼。起床したことを助役に報告し、駅を開ける準備を始める。

  • 04:35

    始業。シャッターが開く時刻なので、改札業務に就く。

  • 05:30

    2度目の休憩。何もせず、寝る事だけに専念。

  • 06:30

    以後11:45まで室内の電話対応・改札業務・ホーム案内業務。

  • 11:45

    退社。昼間の時間を利用して、買い物や同僚と食事。何もない時は家でゆっくり寝る。

思い出の一枚

Off Time

2019年10月 新婚旅行でロンドンに行った時の1枚。夜のボンド・ストリートはとてもきれいでした。

2015年10月 新入社員の同期会で山梨にキャンプに行った時のもの。乗務員の同期と都合を合わせるのは難しいですが、同期と顔を合わせるのは息抜きになります。前から2列目左端が私です。

私の必携品

Essentials

靴磨きセット
通勤時に履く靴も、仕事で履く靴もしっかり手入れをします。衣服だけでなく、足元の身だしなみにも気をつけています。

足のマッサージ機
泊まり勤務の際、終電後に使う、足のマッサージ機です。シャワーのあとは体を伸ばしたり、足のマッサージをしたりと疲れを取るようにしています。

岸哲也渋谷駅統括駅長を囲んで